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デジタルカメラで撮影された画像を、できるだけ同じ色で統一するのは、作業上とても大切なことです。このページでは、できるだけ簡単に分かりやすく説明します。 カラーマネジメント(Color Management)とは、色を管理することで、各機器の色を適応させることです。各機器はデバイスに依存するカラー値ですが、この各機器の色をコントロールすることがカラーマネジメントするということです。 キャリブレーション(Calibration)とは、測定とか校正という意味です。デジタルカメラ、スキャナー、モニター、プリンターの色入出力機器の正確な色を出すように調整することです。各機器は製造した段階から使用した環境や使用年数などによって微妙に変化が出ます。それらを調整するのもキャリブレーションすると言います。レーザープリンタは特に調整が必要です。 このページでは、ソフト(Photoshop CS2/Photoshop Elements 4.0&6.0)、プリンター(EPSON PM-4000PX)を参考に掲載しました。 |
JPEG(圧縮画像) | ![]() Digital Camera |
RAW(非圧縮) |
sRGB/Adobe RGB | sRGB/Adobe RGB | |
「sRGB」か「Adobe RGB」に設定して撮影します。これによって、カラープロファイルが組み込まれたことになります。RAWで撮影していると、RAW現像段階でどちらかに変更ができます。 次は、モニター調整とフォトレタッチソフトのカラー調整です。 |
sRGB | ![]() Monitor & Retouch soft |
Adobe RGB |
・sRGB対応のモニタを用意する。 ・それ以外のモニタでは、Adobe Gammaを使い、濃度(色温度)を合わせる。Web用では「6500K」に「印刷用では「5000K」に調整する。 |
・Adobe RGB対応のモニタを用意する。まだ高価だが、徐々に手に入る価格になってきている。広い色域(カラースペース)を表示できる。 ・キャリブレーション測定器で調整する。 |
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Photoshop Elements6.0 | Photoshop CS2 | |
・sRGBで撮影した画像がメインになる。 ・Photoshop Elementsでのカラー設定 Adobe RGB(5000K)に設定する場合は、「プリント出力用に最適化」を選択する。 ・プロファイルのチェックなどは、ソフトの下(タスクバー)で確認することができる。 ![]() Photoshop Elementsでのプリント設定画面で、sRGBのまま印刷する場合は、「カラーマネジメント」「カラー処理」で「プリンタによるカラー処理」を選ぶ。 (注)Adobe RGBで撮影された画像でもPhotoshop Elementsの「カラー設定」でsRGBに設定していると、sRGB画像として開くことになる。撮影時のカラープロファイル(Adobe RGB)にするには、「カラー設定」で「プリント出力に最適化」を選択する。 |
ACE(Adobe Color Engine) ・Adobe RGBで撮影された画像がメインになる。 @Photoshop CS2 カラー設定(Adobe RGB) Aプリンタメーカーまたはペーパーメーカーのプロファイルを指定する。 ・どちらかにする。Aを選んだ場合は、プリンタドライバでは「色補正なし」を選択する ・Photoshopでプロファイル変換しない場合のプリント設定。プリンタドライバ設定が必要。 ・Photoshopでプロファイル変換した場合のプリント設定。プリンタドライバで「色補正なし」を選ぶ。 |
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Photoshop Elements6.0 | ||
![]() Photoshop Elementsでのプリント設定画面で、プロファイルを設定するには、「カラーマネジメント「カラー処理」「Photoshop Elementsによるカラー管理」を選び、「プリンタプロファイル」では、予めメーカーからダウンロードしていたプリンターと用紙のプロファイルを選ぶ。(黄色い⇒) |
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・モニターの色再現を適正になるようにします。sRGB環境かAdobe RGB環境かによって調整の仕方が違います。 機器は、それぞれが色の扱える範囲が違うため、同じ色を再現できません。それを同じ色にするように近づけるのがキャリブレーションです。また、モニターの仕様が最初から違います。 ・Adobe Gammaは、フォトショップ製品をインストールしていると入っています。「スタート」「コントロールパネル」にあります。表示内容に従って進めてください。つまりカラー濃度のプロファイルを作るわけです。Web用の6500Kと印刷用の5000K用の2つをそれぞれ調整し、ファイルを登録しておき、用途によって呼び出して使います。 ・モニターの中で行う色補正は、フォトレタッチソフト(Adobe Photoshopなど)によるものです。そこでは「ACE(Adobe Color Engine)」というプロファイルが使われます。 ・ICCプロファイルは、共通のカラースペース(sRGBとかAdobe RGBなど)から各機器に合わせて色再現することができるものです。 ・sRGB環境に合わせるのは、とても簡単です。一般ユーザーにはすでにほとんどの機器がsRGB環境になっているからです。それでも、sRGB対応のモニターでは、スイッチをsRGBに設定します。PhotoshopなどのフォトレタッチソフトもsRGBにします。Photoshop Elementsは、ラジオボタンにチェックを入れるだけでOKです。 ・Adobe RGB環境にするには、Adobe RGB環境に合ったモニターとキャリブレーション測定器でマッチングするのが最適です。もし、その環境が整わなくとも、Adobe RGB対応のプリンタがあるのであれば、Photoshoのカラー設定で5000K(Adobe RGB)にするだけでもOKです。 ・印刷は大まかに、モニター画面上、つまり、フォトレタッチソフトで設定したプロファイルで印刷するか、プリンタに任せるかのどちらかで行います。最も適しているのは、ペーパーとプリンタに合致したプロファイルをメーカーよりダウンロードし、そのプロファイルを画像に埋め込み、プリンタでは「色補正なし」にするのが良いとされています。 ・どちらかに合わせたら次はプリンタ設定です。 |
sRGB | ![]() Ink-jet Printer |
Adobe RGB |
・Photoshopでプロファイル変換しない(プリンタによるカラー処理)場合は、「sRGB」か「ドライバーによる色補正」または「オートファイン」で調整する。 |
・Photoshopでプロファイル変換しない場合のプリント設定した場合は、プリンタドライバによってカラー設定する。 |
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・Photoshopでプロファイル変換した場合のプリント設定では、プリンタドライバ設定「色補正なし」を選ぶ。 | ||
・プリンタドライバは、工場出荷のままだと、上のモニター(ソフト含む)で色補正したものを無視し、自動補正するように初期設定されています。 ・Photoshopでの設定か、プリンタドライバで設定か、どちらかを選びましょう。 ・ガンマは通常「1.8」ですが、もっと明るくするには「1.4」、暗くするには「2.2」にします。一般にWindowsは「2.2」、Macでは「1.8」とされています。 ・sRGB環境で通した場合は、プリンタのドライバにある「sRGB」をセレクトするだけです。 ・画像にプロファイルを埋め込んだ場合は、「色補正なし」を選びます。 ・sRGBかAdobe RGBを通してレタッチしたが、最終的な細かい設定はプリンタに依存する場合は、「ドライバによる色補正」「オートファイン」「sRGB」「ICM(Windows)」「ColorSync(Mac)」を使います。 |
sRGB | ![]() Paper |
Adobe RGB |
・sRGBで印刷される。 ・微妙な色合いは、色々試し自分でデータを取ることが望ましい。 |
・Photoshopでプロファイル変換した場合のプリント設定では、プリンタドライバ設定で「色補正なし」を選ぶ。 | |
・Adobe RGB環境でプリントできるのは、この環境で出力できるプリンタのみです。自分のプリンタの性能をチェックしましょう。 ・プリンタと印刷するペーパーによって印刷される濃度やカラーが違って出力されます。 ・sRGBとAdobe RGBでは、色域が違うため、色が違ったり、濃度が違って出てきます。特に緑色に対しては顕著です。 ・各機器は、各人によって随分違います。同じ機器でも使用頻度や年数、PCの設置場所と照明などによっても違います。この微妙な調整は、各自で行う必要があります。 ・最終的な微調整は、各人のデータを基に作成するしかありません。 |
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企業リンク ・株式会社 ピクトリコ 「ICCプロファイル」 ・エプソン・ICCプロファイル ・キャノン・インジェクトプリンタ・プロファイル |
sRGB | ![]() DTP Print Order |
Adobe RGB |
・DPEなどでの簡単なプリントは、sRGBでないといけないものもある。カラープロファイルを聞いてから依頼する。 | ・Photoshopでプロファイルを変換した場合。いずれにしてもどのプロラボや出版社にするかによって違うので、その企業とのデータ交換するノウハウを知る必要がある。 | |
・DTPは、各出版社によって違います。写真原稿を提出する出版社の画像処理方法を聞いてから作業する必要があります。 ・デジタルデータの入稿では、一般的に、使用する形式(TIFF、JPEGなど)、作業カラースペース(RGB:Adobe RGB/CMYK:Japan Color 2001)、CMSソフトウェア:Profile Maker、ICCプロファイルの運用:アプリケーション(Photoshop CSなど)、変換方式:Adobe ACEなどが決まっています。 ・ギャラリープリントを作成するには、展示するギャラリー(メーカーのギャラリーなど)が持っているノウハウを聞いてからデジタルデータを作成する必要があります。RAWデータに見本プリントを付け、レーザープリンタで写真印画紙にプリントする方法などがあります。 ・展示する場所や大きさ、照明の当たり具合なども考慮し、作成する必要があります。 ・次は、これらをまとめた表を見てみましょう。 |
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企業リンク ・クリエイティブをサポートする 「株式会社 Too」 ・プロフェッショナル・ラボ 「株式会社 堀内カラー」 |
つまり
Adobe Photoshop | Printer Driver | |
カラースペースを変更しない(プリンタによるカラー処理)を選んだ場合 (sRGBかAdobe RGBのどちらかを統一した) |
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・ドライバーによる色補正 ・オートファイン ・sRGB(sRGBで統一した場合) |
パソコンのカラーマネジメントに依存する | ![]() |
・ICM (Windows) ドライバ ・ColorSync (Mac)ドライバ |
プロファイル設定した場合 (予めメーカーからプロファイルをダウンロードしておく) |
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・色補正なし |
・フォトレタッチソフトでカラー設定(プロファイルの埋め込み)したら、プリンタドライバは何もしない。または、フォトレタッチソフトでは何もしない(プロファイルを埋め込まなかった)ときは、プリンタドライバで設定する。つまり、どちらか一方で設定すること。 もし、違ったRGB色空間のファイルを開くと、埋め込まれたプロファイルの不一致というダイアログボックスが現れます。処理方法を指定します。 ・カラースペースを変更しなかった場合、プリンタドライバで、「詳細設定」「設定変更」「手動設定」ダイアログボックスを開き、用紙種類「写真用紙(絹目調)」か「MC光沢紙」、印刷品質は「スーパーフォト」に、双方向印刷の「チェックを外す」、webスムージングを「外す」、ガンマ「1.8」、色補正方法「自然な色合い」を選びます。 ・何故、色空間(sRGB/Adobe RGB)に拘るかというと、途中の機器やソフトでこの色空間を変更すると色がくすんだりして正しい色が表現されないからです。 |
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